つい先週から取り付け始めたALDHUの楕円リングですが、最初に感じた違和感は取り払われてきました。



このROTORクランクセットと色々なデータが取れるFavero Assiomaを組み合わせて、実験を行います。

巷でたまに目にする
・楕円リングはパワーが上がる。
・楕円リングを使うとパワーを正確に測定できなくなる。
と言うお話も今回少し関わります。

<実験内容>
ZWIFTで作成したワークアウトを真円、楕円それぞれで行います。
本当は各10回ずつ取ってデータを平均化して、比較する方法が好ましいでしょうが、時間とデータを弄る能力はないので1回ずつで割愛します。

ワークアウトの内容は以下の通りです。

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・ウォームアップ5分
・3倍 5分
・3.5倍 5分
・4倍 5分
・4.5倍 1分
・3.5倍 5分
・10倍 10秒
・クールダウン5分

ZWIFTで設定している体重は装備を加味して55kgです。



<結果>
以下結果を見ていきます。
Favero Assiomaを使用しているため、ガーミンならダイナミクスも見られるのでしょうが、
私はwahooなので見ることができません。
真円リングはROTOR ALDHUを楕円リングに変更する1週間前に計測した値です。

グラフは、左オレンジが楕円リング、右グリーンが真円リングです。
(色はペイント3Dで弄りました。)

・全体のパワーチャートと平均の数値
10倍の部分でちょっと踏み過ぎましたが、しっかり取れたようにはみえます。

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数値を見ていくと、トルク効率の平均が上がっているのがわかります。
ペダルスムースネスの値も右脚が良くなっています。

・左右バランス
おまけ程度の情報ですね。
楕円のほうがばらつきがあるようにも見えます。まあ誤差の範囲でしょう。

hikaku2
左右差

・ペダルスムースネス
ペダルの滑らか具合、ペダルスムースネスの項目を見ます。
グラフの目盛り位置に注意です。
私じゃなくて統一しないwahooがいけない。

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はい、
わかりにくいので、20-25%の位置に縮尺を合わせます。縦のラインがずれるというのは…
右側に重ねてみます。グリーン(真円)の上にオレンジ(楕円)です。

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ペダルスムースネスの値は向上しているようです。

・トルク効率
次はトルク効率を見ていきます。

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うーん?
重ねてみましょう。80-90のラインに縮尺を合わせてみます
緑の上にオレンジです。


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トルク効率も向上しているようです。

・ケイデンス
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平均値が下がりました。

・心拍
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当日の体調なども影響されるので、なんとも言えない部分ですが…。
下方向にシフトしています。

<考察>
1度の比較しかしていませんが、楕円リングにすることで
・ペダルスムースネス
・トルク効率
の2つの要素の向上が見られました。
楕円リングを用いることで、身体(ペダリング)→ペダルへのパワー伝達効率が向上するので、意図せずとも出力(パワー)が真円よりも良くなる可能性があると考えられます。

楕円リング計測時の平均ケイデンスが下がっているのは、ワークアウトの出力と合わせるために、ケイデンスを落とし、それにより心肺の負荷下がり、心拍も下方向にシフトした。
と推測するのがよさそうです(心拍は当日の体調にもよるので、1回きりの測定だと不確実ですが)。

以上より、楕円に切り替えた後は一度FTPテストを取り直したほうがいいと推測できます。
楕円→真円に戻した時も同様、FTPテストをやり直すべきでしょう。
トレーニングの負荷内容が変わってしまう可能性があります。

以上が今回楕円リングと真円リングを比較した考察です。
ダイナミクスまで見ることができなかったのが残念です。
データ上げるから誰か見てくれませんかね…?

今回の実験後、次に比較する実験はある程度決まりました。
ペダル型のパワーメーターなので、材質や硬さの違いが大きく出ることはないとは思いますが、次回から真円リングはアルミバイクのFC-R8000での計測になります。アルテクランクのほうがやはり脚に優しい気はしますね。
引き続き比較測定をやっていこうと思います。