フロントシフトを無くしたい?だったらハブの中にも変速機構を作ればいいじゃない。
ベルギーの会社 Classfiedが開発しているハブのお話です。

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CYCLINGWEEKLYが報じていますと報じているCYCLINGTIPSより報じます。




まだ具体的な情報はあまりないようですが、ハブは1:1と1:0.7のギア比を備え、
ハンドルに取り付けられたシフターからワイヤレスで操作できるようです。

カセットもClassfiedオリジナルのものが必要とのことで、レンジは4種類とのこと。
ドライバーもオリジナルみたいです。

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レンジは11-27、11-30、11-32、11-34とのこと。
単一の鉄ブロックから削り出しで作られているそうで、コーティングが施工してあり軽量で耐久性があるみたい。
ドライブトレインは主にシマノの11速コンポーネントに互換対応しているそうです。

11-30Tのカセットレンジの合計は1xだと273%ですが、classifiedの内部シフティングシステムを使うと、398%までレンジが拡大されます。

gearrange

重量はまだ公開されていませんが、理論的には既存の2xシステムよりも軽量である可能性もあるとのこと。



ワイヤレスシフトは1000W以下の負荷なら150ミリ秒以内に内部ギアを切り替えることができるとのこと。
150ミリ秒は0.15秒。速い。チェーン関係ないですもんね。既存のフロントよりも速いのでは?
チェーン関係ないので登坂時や踏み込んでるときにも変速できる。停止中でも変速できる。


シフターはトランスミッターをバーエンドに取り付けるシステム。
シフターまたはサテライトスイッチにて動作するとのこと。

shifter

トランスミッターは交換可能なバッテリーで動作するとあるのでコイン電池が使われるのでしょうか。
サイクリングコンピュータにもANT+でのディスプレイ表示をできるようにするそうです。
どのように動くかはまだわからないとのこと。
Di2互換性も設計範囲内にあるとのことなので、既存のSTIに接続できるのでしょうか。詳細が不明。

続いてハブ側

hub_receiver

ハブ側はなんとスルーアクスルの内部やレバーに電子機器が組み込まれています。こ、こけられねえ…。
こちらはUSB給電とのこと。
ワイヤー等はありません。ハブのシステムは誘導コイルによって動作するそうです。
1回の充電で10000シフトが可能、頻度にもよるでしょうが、3か月間は大丈夫とのことです。

ハブはシェルが分離するモジュール構造。

hub1

MTBでもロードでもグラベルでも同じ機構をつかうことで、対応するハブシェルで組まれたホイールに差し替えるだけで、単一のハブで複数のホイールを使うことができるとのこと。
高価なハブは1つだけでいいのです。

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システムはハブ内に封入されているので、汚れ、泥、雨にも強い。
チャレンジングなアドベンチャーのお供になりながら正確に動作するとのこと。
ストレートプルスポークを使用し、142*12mmのシャフトのようです。

現在は、価格、重量、フレームの対応など、詳細は全て不明です。
内装ハブシステムの駆動効率も気になるところですね。

Classified-hub-internals


SRAMもそうですが、既存のディレイラーによるフロント変速はシマノには勝てないのだから、違う方法で2xを提供してしまおうという意図が見えるアイデア、嫌いじゃない。

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これ使ってさらにフロントダブルにすれば、驚異の4×11の完成だ...。
フロント落として内装ギアを1:0.7に落とせばクロスレシオのスプロケでどんな山道でも頑張れる…!?
なお重量はその分増加します。